向こう合わせと掛け合わせ

魚の摂食行動は様々なパターンがあります。

 

魚の種類によって異なる場合もあれば、同じ魚でも場所や餌によって異なる場合もあります。

 

釣りは、魚の口に針が入ってから合わせて、口に針をかけて吊り上げるというのが基本です。

 

そして、魚が餌など仕掛を口にしたことがあたりとして、竿先や浮きに変化を与えてくれるのでそれをきっかけとして合わせを入れて、針を口にかけるわけです。

 

青魚に代表されるように餌を一気に飲み込む魚の場合は、穂先が一気に引き込まれる当たりや、浮きが一気に消しこむようなあたりを送ってくれますので合わせを入れやすいです。

 

一方で居食いをするカワハギや、一度餌を吸い込んで違和感があるとスグに吐き出すようなシマアジなどは小さなあたりを素早くあわせる必要があります。このような釣りかたを掛け合わせと呼んでいます。

 

また、鯛、タチウオ、ヒラメなどは針が口の中に入るまでに小さなあたりを長い時間送り続ける魚で、これは本あたりと呼ばれる引き込むような当たりがあるまでは合わせを入れると針掛かりをしません。これを向こう合わせの釣りと呼んでいます。



船のタチウオ釣り、鯛釣りなどは釣り道具の進歩で、早合わせができるような竿なども開発されていますが、ヒラメ40といわれるように、基本は当たりが出だして40くらい数を数えおわるまで待たないと本あたりにいたらいといわれています。

 

船釣りの場合は場所や時期によってターゲットを絞った釣りとなりますから、一度慣れてしまえば釣果を伸ばすことは可能です。

 

しかし、海上釣掘の場合は、この向こう合わせのターゲットである鯛と掛け合わせのシマアジ、そして一気に飲み込む青物と言うターゲットが混在するので、自分が探っているタナがどの魚のタナかをしっかりと掴み、合わせを考える必要があります。

 

ということから海上釣掘でのシマアジは釣り上げるのが難しい魚とされています。(→海上釣掘 シマアジの釣りかた

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